Bryan Johnson Blueprint は報道ベースで年間約200万ドルかかっていると言われています1。1ドル150円換算で月約2,500万円になります。これを日本で月6.5万円でどこまで真似できるか、42歳の一人法人が1年やった記録です。一致度は自己評価で68%。処方薬・全身MRI・スキンケア数十種は捨てました。

実施可能性マトリクス: ★3☆2(運動・食事・睡眠は日本でも真似できる、処方薬と高額検査が壁)

✓ 日本でできる(運動・食事・睡眠は同じやり方で回せる)

  • 食事のマクロ管理(カロミル等で高タンパク・低脂肪を追跡)
  • 運動(週5-6日、筋トレ+HIIT、VO2max重視)
  • 睡眠衛生(固定スケジュール、遮光、室温管理)
  • エビデンス強めのサプリ(クレアチン、オメガ3、GlyNAC、タウリン)
  • 年2回の自費血液検査(肝・腎・脂質・HbA1c・ホモシステイン・ビタミンD)

△ 日本で難しい(壁が高い・お金がかかりすぎる)

  • 処方薬プロトコル(ラパマイシン、メトホルミン、アカルボース)― オフラベル処方の医師が少ない
  • 全身 MRI(1回10-15万円)・DEXA・腸内フローラ検査 ― 情報の割にお金がかかりすぎる
  • Nutty Pudding(ナッティ・プディング: ベリー類・ナッツ・種子を混ぜた朝食メニュー)の日本再現 ― 材料入手性が低い
  • 最終食事を午前中に終える ― 社会生活との両立が非現実的
  • スキンケア数十種 ― エビデンスが弱く、お金もかかる

結論 ― 月6.5万円で一致度68%

Bryan Johnson Blueprint は、食事・運動・睡眠・サプリ・医療検査の5本柱で、血液検査やバイオマーカーの数字を見ながら中身をこまめに直していくやり方です。

運動と食事のマクロ管理は本家とほぼ同じやり方で回せています。僕の場合、1年やってみて運動・食事・睡眠は体重・体脂肪率・血液データの動きで手応えが出ました。

一方で、処方薬プロトコルと高額検査は、日本ではオフラベル処方をしてくれる医師が少なく、検査も1回あたりの費用が一人法人の予算に合いません 。メトホルミンやアカルボースは ITP(アイティーピー: 米国国立老化研究所が3機関で同時にマウス寿命を検証する試験プログラム。再現性が高い) で結果が出ている物質ですが、日本でオフラベル処方してくれる医師を探すのが難しいのが実情です(ちなみにラパマイシンはBryan本人も2024年9月に中止しました。後述します)。

一致度は自己評価で68%。Bryan本人は報道ベースで年間約200万ドル、僕の実践は月約6.5万円です。1/400以下の費用で主要な7割 は真似できているので、自分の払える範囲の支出で回せています。

5本柱の全体像

Blueprint は以下の5つで構成されています。

  1. 食事: 初期Blueprintでは1日約1,977kcal、2024年以降は約2,250kcal(10%カロリー制限)に改定。基本プラントベース、マクロは g 単位で計量
  2. 運動: 週6日、有酸素+筋トレ+柔軟性
  3. 睡眠: 8.5時間の睡眠機会、就寝・起床時刻を毎日固定
  4. サプリメント: 数十種類のサプリメントスタック(2024年9月にラパマイシン中止、2026年版で低用量リチウムが追加されたとの公式アナウンスがあるなど、定期的に改訂)
  5. 医療検査: 定期的な血液検査、MRI、超音波など

詳細は公式の blueprint.bryanjohnson.com で公開されています。Bryan 本人が「失敗も含めて全データをオープンにする」と宣言しているので、実践者にとっては参考にしやすい設計です。

以下、柱ごとに僕の採否を見ていきます。

食事 ― マクロは一致、メニューは自由化

Blueprint 僕の実践 一致度
約2,250kcal(2024年以降、10%カロリー制限) カロミルで追跡、約2,000-2,200kcal ほぼ一致
高タンパク 高タンパク・低脂肪(体重×1.6g目標) 一致
Super Veggie(スーパー・ベジ: ブロッコリー・カリフラワーなど野菜と豆類を蒸した主菜) 野菜は意識的に摂るが g 単位の計量はしていない 部分一致
Nutty Pudding(上記の朝食メニュー) 再現していない 不一致
オリーブオイル大量摂取 適度に使用 部分一致
最終食事は午前中 夕食は18時台(IF的だが午前中終了は非現実的) 不一致

白状すると、最初の1ヶ月はカロミルで毎食入力するのが面倒で一度折れました。Nutty Pudding の材料は日本では入手しにくいものが混ざっていて、かつ食事の楽しみも消えていきます。

食の楽しみをゼロにすると長期継続が崩れる ― これが1年やってみた正直な感触です。食材を固定しすぎた初週は、家族と外食しづらくなって妻に「一緒に食べられないならやめてほしい」と言われました。カロリーとマクロさえ管理していれば食材の自由度は残す、で今はこのやり方に落ち着いています。最終食事を午前中に終えるルールも、社会生活との両立が難しくて18時台の夕食に切り替えました。

運動 ― 最も一致度が高い領域

Blueprint 僕の実践 一致度
週6日のトレーニング 週5-6日 ほぼ一致
筋トレ(全身) ダンベルスプリット Big 4 A/B 一致(種目は異なる)
有酸素(HIIT含む) Norwegian 4x4 HIIT 週2回 一致
柔軟性・モビリティ ストレッチは最低限 部分一致
VO2max の重視 重視している 一致

運動は5本柱の中で最も一致度が高い領域です。Norwegian 4x4 HIIT(ノルウェー式4分×4本の高強度インターバル)は Blueprint の有酸素プロトコルとは種目が違いますが、VO2max 向上というゴールは同じです。

ちなみに導入2回目の4x4で無理に負荷を上げて、ジム横でえずいて座り込みました。数値を追いすぎると吐きそうになって動けなくなる、という教訓です。今は心拍90%目安でコントロールしています。器具もダンベル一式とトレッドミル(あるいは屋外の坂道)があれば成立するので、再現コストは低めです。詳細は Norwegian 4x4 HIIT の記事 にまとめてあります。

睡眠 ― 寝る時間・起きる時間は合わせやすい、計測は未着手

Blueprint 僕の実践 一致度
8.5時間の睡眠機会 7-8時間 部分一致
固定の就寝・起床時刻 概ね固定(23時-6時台) ほぼ一致
寝室の温度管理 エアコンで管理 一致
遮光 遮光カーテン使用 一致
ブルーライトカット 夜間は f.lux を使用 部分一致
睡眠トラッカー 使用していない 不一致

睡眠衛生の主な要素(固定スケジュール、遮光、室温管理)は道具も手間もほぼ追加コストなしで揃います。

睡眠トラッカー(Oura Ring など)は未導入で、定量データが取れていないのが弱点です。実は一度カートに入れかけて、年間サブスクの縛りを見て閉じました。感覚ではスケジュールを固定してから寝つきは楽になった程度で、客観データは次の宿題です。

サプリメント ― 数十種から6種に削った

Blueprint では数十種類のサプリが使用されていますが、僕は サプリスタック で公開しているとおり、エビデンスレベルとコストで絞り込んだ6種類で飲んでいます。最初は10種類以上入れていて、エビデンス弱めのやつ(アシュワガンダ、コラーゲン)から外しましたが、正直「残り少しで在庫が切れるから、そのぶん飲んでから整理しよう」と決断を先送りした期間もあって、半年かけて効果実感と血液検査の動き方を見ながらようやく今の6種類に落ち着きました。

Blueprint採用(Bryan本人のスタック) Blueprint不採用(僕の判断)
クレアチン ラパマイシン(※Bryan本人は2024年9月に中止)
オメガ3 メトホルミン(処方薬)
グリシン+NAC(別々に摂取) アカルボース(処方薬)
タウリン コラーゲンペプチド
リチウム(低用量、2026年版で追加との公式アナウンス) アシュワガンダ
そのほか多数 そのほか多数

処方薬(メトホルミン、アカルボース)は ITP で結果が出ている物質 ですが、日本でオフラベル処方を受けてくれる医師が少ない のが実情です。個人輸入は品質・法的リスクの両面で負荷が重いので、現時点では採用していません。

なお、Bryan本人はグリシンとNACを別々のサプリとして摂取していて、GlyNACの統合製品を使っているわけではありません。僕は GlyNAC 統合製品 で摂っています。

医療検査 ― 自費血液検査で下地を押さえる

Blueprint 僕の実践 一致度
定期的な血液検査(数十項目) 年1回の健康診断+年2回の自費血液検査 部分一致
全身MRI 未実施 不一致
DEXA(体組成) 未実施 不一致
腸内フローラ検査 未実施 不一致
エピジェネティック年齢検査 未実施(興味あり) 不一致

Bryan 本人は専任の医療チームを雇っていますが、僕のような一人法人には手が届きません。

自費血液検査(肝機能、腎機能、脂質、HbA1c、ホモシステイン、ビタミンD など)を年2回受けるのが、今の僕には一番コスパが合っています。主要バイオマーカーの追跡はこれで大半カバーできるという感触です。

エピジェネティック年齢検査(約5万円)は気になっていて、年1回の導入は検討中です。

採用しなかったものと、その理由

1. 食事の完全固定

Blueprint の食事は事実上「同じものを毎日食べる」やり方に近いです。栄養学的には合理的ですが、食事の楽しみは削られていきます。長期継続を優先して、マクロとカロリーは管理しつつ食材の自由度は残す、今はこの線で運用しています。

2. 処方薬プロトコル

ラパマイシンは ITP で群を抜く結果 が出ている物質ですが、Bryan本人も2024年9月に中止を公表しました(エピジェネティック年齢の加速疑いや副作用が理由で、公式ブログ “I stopped taking Rapamycin” に経緯が書かれています)。ただしこれはBryan本人のn=1自己報告であって臨床試験ではありません 。ITPマウスで効いたものが人間でそのまま効くとは限らない、というひとつの事例として参考にしています。

メトホルミン、アカルボースは日本ではオフラベル処方の壁があり、個人輸入は品質・法的リスクがあります。オフラベル処方してくれる医師を探すのが難しく、現状では踏み切っていません。将来、ロンジェビティクリニックが日本に広がれば再検討する予定です。

3. 高額な検査

全身 MRI(約10-15万円)、エピジェネティック年齢検査(約5万円)は、得られる情報の割に1回あたりの費用が大きすぎます。バイオマーカーの追跡は血液検査でかなりの部分がカバーできるので、優先順位は低めに置いています。

4. スキンケア数十種

Blueprint には数十種類の詳細なスキンケア手順がありますが、エビデンスレベルが他の領域に比べて弱く、月あたりの出費も大きめです。日焼け止めの使用以外は採用していません。

コスト比較 ― Bryan本人は月約2,500万円、僕は月6.5万円

項目 Bryan本人 僕の実践
食事 専任シェフ・有機食材 約¥40,000
サプリメント 数十種フルスタック 約¥12,000
医療検査 全身MRI・専任医療チーム 約¥5,000(年間÷12)
運動 専用設備・トレーナー 約¥8,000
合計(月額) 報道ベースで年間約200万ドル、月換算だと約2,500万円になります 約¥65,000

Bryan本人の1/400以下のコストで68%の一致度なので、月々の支出として負担なく回せる範囲です。なお、個人がDIYで本格的に真似すると月60-120万円程度の試算もありますが2、ここでは主要な部分を押さえた自分の実践値と本家の金額を並べています。

1年やってみた体感

Blueprint 的な生活を始めて約1年。主観ベースで正直に書くと:

  • 体組成: 体脂肪率は低下傾向(カロリー管理の効果の気がします)
  • 運動パフォーマンス: Norwegian 4x4 開始後、心肺機能が上がった主観あり
  • 睡眠: 固定スケジュールにしてから寝つきは楽になった
  • エネルギーレベル: 劇的な変化はなし
  • 見た目の若返り: 特に感じません(Bryan Johnson のような劇的変化はない)

「何が効いているか」を切り分けるのは不可能 です。食事管理・運動・睡眠・サプリのどれが効いているかは分かりません。「体感の変化」として出ている部分も、単に生活習慣が整ったことによるものかもしれません。

続けるか、やめるか、変えるか

続けます。 ただし以下を変更予定です。

  • 追加検討: アスタキサンチン(ITP で結果あり)、エピジェネティック年齢検査(年1回)
  • ドロップ検討: NMN(エビデンス不足、詳細はスタック記事
  • 強化: 血液検査の項目追加(ホモシステイン、高感度CRP)

Blueprint のいいところは、エビデンスを踏まえた健康のやり方一式が公開されていることです。自分の環境・予算・優先順位に合わせて、要らない部分を削って、合う部分だけ残して、足りない部分は別のもので埋める。僕は今この形で続けています。Bryan本人ですらラパマイシンを2024年に中止しているように、本家の中身も随時更新されていきます。それを自分でフォローしながら自分の生活に組み直していくのが、僕のような個人でも無理なく続けられるやり方だと思っています。

よくある質問

Blueprint を100%再現するにはいくらかかりますか?

Bryan本人のフルセット(専任医療チーム、全身 MRI、高額検査込み)は報道ベースで年間約200万ドル、月換算だと約2,500万円になります(本文コスト比較の通り)。個人がDIYで真似する場合は月60-120万円が目安という推定2もあり、差分の大半は医療チーム人件費と検査頻度です。

ラパマイシンは採用すべきでしょうか?

Bryan本人が2024年9月に中止しています(エピジェネティック年齢加速の懸念、副作用、公式ブログ “I stopped taking Rapamycin” 参照)。ITPマウスで 群を抜く結果 が出た物質でも、人間でそのまま効くとは限らない、というひとつの事例です。僕も採用していません。メトホルミン・アカルボースについても、日本でのオフラベル処方と個人輸入の品質・法的リスクを考えると、現状では踏み切っていません。

Blueprint の食事を日本で再現する代替案はありますか?

高タンパク・低脂肪のマクロ管理をカロミルなどで追跡するのが現実的です。食材は日本のもので問題ありません。Nutty Pudding のような固有メニューを無理に再現する必要はありません。

運動だけ取り入れるのはアリですか?

アリです。中心となるのは Norwegian 4x4 HIIT +筋トレ全身ルーチンで、VO2max と除脂肪量を同時に押さえる設計です。道具もダンベル一式があれば成立するので、再現コストは低めです。

一致度68%はどう測ったのですか?

自己評価です。5本柱それぞれで「採用/部分採用/不採用」を判定し、ざっくり平均を取った数字なので、きっちり数値で比較したものではない 前提で読んでください。Bryan 本人の採点ではありません。

参考文献

  1. Blueprint Protocol ― Bryan Johnson 公式
  2. I stopped taking Rapamycin ― Bryan Johnson 公式ブログ(2024年9月)
  3. Blueprint Stack ― サプリ構成の公式一覧(リチウム等の改訂も反映)
  4. Time - The Man Who Wants to Live Forever(年間コストの報道)
  5. 私のサプリスタック全公開
  6. ITP 結果まとめ
  7. Norwegian 4x4 HIIT の記事

※Blueprint の実践と体感の間に因果関係があるかは不明です。

※個人の感想であり、効果を保証するものではありません。

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  1. Bloomberg、Time 等の報道で「年間約200万ドル」という数字が繰り返し引用されています。参考: Time - The Man Who Wants to Live ForeverBloomberg - How to Not Die 。 ↩︎

  2. サプリ数十種・検査の頻度・機材を揃えた場合のネット上の試算例。出典は複数ブログで推定値。本記事の比較には採用していません。 ↩︎ ↩︎