筋トレのサプリとして有名なクレアチンは、脳でも同じエネルギーの仕組みを支えています。認知機能を調べたRCT(ランダム化比較試験)は、ここ数年でメタアナリシスにまとまってきました。そこでは高齢者・菜食者・睡眠不足の人で、記憶や推論の成績が上がった と報告されています。健康で若い雑食の人だと、差はあまり出ていません。
認知症やアルツハイマー病そのものを対象にした大きな試験は、まだ見つかっていません。認知症が気になって来た方は、認知症・アルツハイマーの節 だけ読んでも要点はつかめます。筋肉の研究は500本を超え、安全性はISSN(国際スポーツ栄養学会)が支持しています。僕は筋肉のために毎日飲んでいて、脳へのプラスはついてきたら嬉しいくらいの気持ちです。
エビデンスグレード: ★★★★☆(筋肉では効果がはっきりしていて、認知はRCTが増えている途中)
✓ 積み上がっているもの
- 認知: 高齢者・菜食者・睡眠不足の3集団で、記憶や推論の成績が上がった(メタアナリシス2本)
- 仕組み: クレアチンリン酸(PCr: エネルギーの瞬間的なたくわえ)がATP(細胞のエネルギー通貨)を作り直す。筋肉でも脳でも同じ
- 筋肉のRCTは500本以上
- 安全性: 最長5年、乳児から高齢者までの試験で、重い副作用の報告なし。ISSNも公式に推奨
- コスト: 月700円前後
△ これから必要なもの
- 健康な雑食の人で、認知にどれくらい上乗せがあるのかを確かめる試験
- 脳のクレアチンは全脳平均で約9%しか上がらない。何週間飲めばいいかも、まだ分かっていない
- 10年以上飲み続けたときの、認知機能の変化
- ITP(アイティーピー: 米国NIAが3機関で同時にマウスの寿命を調べる、再現性を重視した試験プログラム)での検証
僕が実際に飲んでいる製品(月¥700): CGN Sport Pure Creatine Monohydrate 1kg(★4.7・1,500件超レビュー)→ iHerbで価格を確認
紹介コード GDW3410 は、このリンクに自動でつきます。ほかのサプリとの組み合わせはiHerb厳選サプリリスト
にまとめています。
認知機能のメタアナリシス: 差が出たのは高齢者・菜食者・睡眠不足
健康な人の認知を調べたRCTは、2本のメタアナリシスにまとまっています。
| 研究 | 対象 | 結果 | 出典 |
|---|---|---|---|
| Avgerinos et al. 2018 | 6本のRCT、計281名 | 短期記憶と知能/推論の改善が示唆。ストレス条件下・高齢者で効果がより顕著 | PMID: 29704637 |
| Prokopidis et al. 2023 | 健常者RCTのメタアナリシス | 記憶パフォーマンスの改善、特に高齢者(66-76歳)で顕著 | PMID: 35984306 |
よく引用される個別のRCTは、この3本です。
| 研究 | 対象 | 介入 | 結果 | 出典 |
|---|---|---|---|---|
| Rae et al. 2003 | 菜食者45名(n=45、ベジタリアン限定) | 5g/日、6週間 | ワーキングメモリと推論能力で有意な改善。Raven’s APM(知能検査)の正答数(raw score)で約20%の増加 | PMID: 14561278 |
| McMorris et al. 2006 | 健常成人19名、睡眠剥奪 | 5g×4回/日、7日間 | 24時間睡眠剥奪後の反応時間・バランス・気分の低下を緩和 | PMID: 16416332 |
| McMorris et al. 2007 | 高齢者32名 | 5g×4回/日、1週間(Group 1は前週プラセボ) | ランダム数字生成・順唱・空間想起・長期記憶で改善 | PMID: 17828627 |
差がはっきり出たのは、脳がエネルギーを多めに使っている人や、ふだんから足りていない人 でした。
高齢者は記憶の改善がいちばん大きい
Prokopidis et al. 2023 では、記憶の改善が66-76歳でもっとも目立ちました。年をとるとミトコンドリアが弱り、ATPを作る力が全体に落ちていきます。
Roschel et al. 2021 のレビューは、脳の健康がテーマです(PMID: 33578876 )。加齢やアルツハイマー病のように、脳のクレアチンが足りなくなりやすい状態があります。そうした状態では、補うことで認知の処理がよくなる可能性がある、とまとめられていました。サルコペニア(加齢による筋肉の減少)と認知の両方に、同じサプリで手が届くかもしれません。高齢の方にすすめやすいのは、このためです。
菜食者はもともと足りていない分が埋まる
肉や魚を食べる人は、食事からクレアチンを1日1-2gほどとっています。菜食者やビーガンはこれがほぼゼロで、脳のクレアチンも低めです。
Rae et al. 2003 は、ベジタリアンだけを集めた試験でした。ワーキングメモリと推論のテストで、大きな上乗せが出ています。菜食者と雑食者を直接比べたのは、Benton & Donohoe 2011 です(PMID: 21118604 )。若い女性128名に20g/日を5日間飲んでもらったところ、記憶の成績が上がったのは菜食者だけでした。食事で足りていなかった分を補ったので、成績に表れやすかったのだと思います。
睡眠不足でも反応時間が落ちにくかった
寝不足のときは脳のATPが減り、PCrのたくわえが頼みの綱になります。McMorris et al. 2006 は、健康な成人を24時間眠らせずに試しています。クレアチンを飲んだグループは、反応時間・バランス・気分の悪化が小さく済みました。
若い雑食の人では差が出にくい
健康で若い人では、差が出ていません。Avgerinos et al. 2018 は「若い人では認知テストの成績は変わらなかった」とまとめています。Prokopidis et al. 2023 でも、11-31歳のグループでは記憶の差はほぼゼロでした(SMD 0.03)。肉も魚も食べる若い人なら、脳のクレアチンがもともと満タンに近いのかもしれません。
上のメタアナリシスでは、用量や期間の長さは結果にあまり響いていませんでした。「8週間以上飲めば大丈夫」のような分かりやすい線引きは、今のところありません。
僕は肉も魚も食べますし、睡眠もとれているほうで、高齢者でもありません。認知の上乗せは、正直あまり期待していないんです。
女性・閉経後の研究も出てきた
Smith-Ryan et al. 2021 のレビューは、閉経後の女性も扱っています(PMID: 33800439 )。筋肉や骨に加えて、気分や認知への可能性も議論されていました。データは男性ほど多くありません。ただ「男性向けのサプリ」というイメージは、研究の現状と合わなくなってきたと感じています。
認知症・アルツハイマーについて、いま言えること
この記事でいちばん慎重に書きたいのが、ここです。認知症そのものを対象にした大規模RCTは、2026年4月の時点で見つかっていません 。効能を言い切れる段階には、まだ来ていないと思います。
アルツハイマー型認知症とMCI(軽度認知障害)
上の表のRCTで使われた認知テストは、ワーキングメモリ・順唱・空間想起などです。海馬や前頭前野の働きに近いものが中心でした。MMSE(簡易精神機能検査)やADAS-cog(アルツハイマー病評価スケール)は、認知症の診断に使う検査です。これらを主な評価項目にした大規模RCTは、まだありません。
クレアチンと脳の研究は、Forbes et al. 2022 のレビューが幅広く集めています(PMID: 35267907 )。そこでは、パーキンソン病などの神経変性疾患(脳の神経が少しずつ失われていく病気)について、効果を示す根拠は乏しいとまとめられていました。動物の実験には手がかりもありますが、人間の症状に同じことが起きるかは、まだ分かっていません。
MCI(Mild Cognitive Impairment)は、アルツハイマー型認知症の手前とされる段階です。ここで手を打てるなら、認知症予防としての意味は大きくなります。MCIを対象にした試験はまだ少なく、人数も限られています。Avgerinos et al. 2018 も、認知症や認知障害のある人で試すことが欠かせない、と結んでいました。MMSEなどの点数の伸びが、臨床で意味のある大きさなのかも判断できていません。
認知症予防として飲む価値はあるか
加齢による認知の低下については、メタアナリシスが2本あります。Avgerinos et al. 2018 と Prokopidis et al. 2023 です。2本とも、高齢者の記憶の改善を報告しています。ただ、見ているのは認知テストの点数です。認知症になる人の割合が減るかを調べたわけではありません。「クレアチンで認知症を防げる」と言える根拠は、まだありません 。
僕が飲んでいるのは、筋肉と運動の面で利点がはっきりしているからです。認知は3つの集団で報告が増えているので、おまけがあればいいなという位置づけにしています。認知症のリスクを本気で下げたいなら、先にやることがあります。運動・睡眠・難聴対策・人とのつながりです。Lancet委員会が認知症のリスク因子としてエビデンスをまとめているのも、こちらの領域です。
なぜ筋肉のサプリが脳のエネルギー代謝に関係するのか
クレアチンは、アルギニン・グリシン・メチオニンという3種類のアミノ酸から体の中で作られます。体内にある量の約95%は骨格筋に、残りの5%が脳・腎臓・肝臓にあります。
人間の脳は、体重の2%ほどしかないのに、全身のエネルギーの約20%を使っているそうです。この供給を瞬間的に支えているのが、クレアチンリン酸(PCr)です。複雑な計算やワーキングメモリの課題をこなすと、脳のATPが一気に減ります。そのときPCrが、ATPをすぐに作り直してくれます。筋肉で重いものを持ち上げるときと、ほとんど同じ流れなんです。筋肉の仕組みが脳でもそのまま動いていると知ったときは、正直ちょっと意外でした。
脳の中でも、クレアチン代謝の重要さは部位ごとに違います(Dolan et al. 2019、PMID: 30086660 )。このレビューでは、海馬・前頭前野・小脳で差があると報告されていました。海馬は記憶、前頭前野はワーキングメモリの中心です。どちらも、認知症が進むと働きが落ちやすい場所です。
年をとると、このエネルギーの流れに負担がかかってきます。
- ミトコンドリアが弱って、ATPを作る量が減る
- クレアチンキナーゼ(CK: PCrとATPのあいだでエネルギーを受け渡す酵素)の働きが落ちる
- 脳のエネルギーの余力が少なくなる
そこで生まれたのが、脳のPCrを外から補えば、認知テストの成績が上がるのでは という仮説です。
脳内クレアチン濃度は全脳平均で約9%しか上がらない
飲んだあとの脳の変化は、MRSで測られています。MRS(磁気共鳴スペクトロスコピー)は、脳の中の物質を傷つけずに測る方法です。Dechent et al. 1999 は、脳内の総クレアチン濃度を測った試験です(PMID: 10484486 )。飲んだあと、平均で 8.7% 上がりました。場所による差は大きく、視床で 14.6%、白質で 11.5%、灰白質で 4.7% です。
骨格筋ほどは上がりません 。脳には血液脳関門(BBB: 脳を守る関所のような仕組み)があります。ここの運び手(トランスポーター)が、クレアチンを通しにくいんです。脳で差が見えるまでには、筋肉より長く続ける必要がありそうです。
運動パフォーマンスとサルコペニア: 筋肉では結論が出ている
認知の研究は、まだ比較的新しい分野です。運動パフォーマンスのほうは、もう結論が出ています。
| レビュー/メタアナリシス | 結果 | 出典 |
|---|---|---|
| Lanhers et al. 2015(メタアナリシス) | 下肢筋力でスクワットES=0.336、レッグプレスES=0.297、下肢全体ES=0.235 | PMID: 25946994 |
| Rawson & Volek 2003(ナラティブレビュー) | 22試験統合で筋力+8%、ウェイトリフティング+14% | PMID: 14636102 |
| Candow et al. 2021(高齢者向けレビュー) | レジスタンストレーニング併用で加齢性の筋・骨・体脂肪に有利 | PMID: 33652673 |
ロンジェビティの点で気になるのは、高齢者のサルコペニア予防 に役立つという報告です。筋肉と骨密度を保てるかどうかは、将来の転倒や要介護に関わってきます。サルコペニア対策の基本は、タンパク質の量とレジスタンス運動です(高齢者 サルコペニア タンパク質 )。
僕の運動は、Big 4 ダンベルスプリットと Norwegian 4x4 HIIT です。クレアチンは、その補助として飲んでいます。ほかのサプリとの組み合わせ方は、サプリスタック クレアチン の記事に書きました。
ITPで試されていないのは欠点か
寿命を直接見る ITP マウス寿命試験 で、クレアチンはまだ試されていません。ITPの結果はITPまとめ:マウス寿命試験20年の結果 に書いています。クレアチンの主な役目は、ATPをすぐに作り直すことです。ITPが調べてきた寿命の仕組みとは、働き方が違います。ITPが調べてきたのは、mTOR(細胞の成長を進めるスイッチ役)を抑える仕組みなどです。オートファジー(細胞が古い部品を分解して再利用する仕組み)を促す方向のものもあります。
そのかわり、認知や筋力では人間のRCTがたくさんあります。500本以上のRCTがあるサプリは、僕の知っているかぎりほとんどありません。サルコペニア予防を通して、健康寿命にはしっかり関わってくるかなと思っています。
安全性と副作用: ISSNの見解と、腎臓・脱毛の心配
ISSNの見解は、Kreider et al. (2017) にまとまっています(PMID: 28615996 )。500本を超える研究をもとに、安全性と有効性を支持しています。クレアチンのことは「アスリートにもっとも人気のあるエルゴジェニック・エイド(運動補助)のひとつ」と書いていました。試験は最長5年、乳児から高齢者までが対象で、重い副作用はほぼ報告されていません。筋ジストロフィー・外傷性脳損傷・パーキンソン病などの臨床試験でも使われてきました。
「腎臓に悪い」はよく聞きますが、健康な人で腎障害が起きた根拠はありません 。血液検査のクレアチニンは上がります。クレアチニンはクレアチンが分解されてできる物質で、腎臓が傷んでいる印ではないです。
「脱水を起こす」はむしろ逆で、クレアチンは筋肉に水をためこみます。熱中症が増えたという報告もありません。「筋肉がつりやすくなる」も、RCTで否定されています。
「ハゲる」という話のもとは、1本の小規模RCTです。DHT(ジヒドロテストステロン: 薄毛に関わる男性ホルモン)が上がったと報告されました。この結果は、追試で再現されていません。
はっきり起きる副作用は、体重が1-2kg増えること です。筋肉の細胞に水がたまるためで、脂肪が増えるわけではありません。僕も飲みはじめて1週間で体重計が1.5kg跳ね、「昨日の焼肉が効いた…」と一瞬落ち込みました。体脂肪率は動いておらず、増えたのは水分でした。
推奨用量と飲み方
運動パフォーマンス向けの用量は、研究でほぼ固まっています。
- ローディング(はじめの大量摂取): 20g/日(5g×4回)を5-7日続け、そのあと維持量へ
- 維持量: 3-5g/日
- ローディングなしでも、3-5g/日を3-4週間続ければ筋肉は同じくらい満たされる
認知のほうは、まだ研究段階です。
- 研究で使われた用量: 5-20g/日
- 実用的な目安: 5g/日を8週間以上
- BBBを通りにくいので、脳の濃度は筋肉より上がるのに時間がかかる
形はクレアチン一水和物で十分です。研究がいちばん多いのがこの形です。HCl(塩酸塩)やエチルエステルなどが上回ったという結果は出ていません。
クレアチンの効果はいつから出ますか?
変わるまでの時間は、何を見るかで違います。
- 筋力: ローディング(20g/日×5-7日)をすると、その期間で筋肉のクレアチンが満たされます。扱える重量がどれだけ伸びるかは、試験によってまちまちです。ローディングなし(3-5g/日)だと、筋肉が満たされるまで3-4週間かかります
- 認知: 小規模な試験では、4-12週間で記憶課題(順唱、空間想起など)の点数が上がっています。長く飲むほど差が大きくなる、という関係は見られていません
- 体重: 筋肉に水がたまるので、1週間以内に1-2kg増えたという声が多いです。脂肪ではないので、運動を続けていれば数週間で見た目にはなじみます
クレアチンを飲むタイミングはいつがいいですか?
飲む時間は、Candow et al. 2022 のレビューが調べています(PMID: 35669557 )。トレーニングの前に飲んでも後に飲んでも、筋肉への効果は同じくらいでした。ただ試験の数は少なく、最適なタイミングがあるかどうかは、まだ決められないそうです。時間帯より、毎日続けて筋肉と脳を満たしておくほうが結果に響くようです。
朝のプロテインやコーヒーに混ぜても、夕食の水と一緒でも構いません。トレーニング前のドリンクに入れる人もいます。続けやすい時間に固定するのがいちばんだと思います。僕は朝のプロテインに混ぜていて、これなら忘れません。
おすすめ製品(パウダーとカプセル)
いちばん安く続けられるのは、パウダーです。
- 僕が買っている製品: California Gold Nutrition Sport Pure Creatine Monohydrate(1kg) 。1日5gで約200日分になり、1日あたり約23円で済みます。単成分・無香料のiHerb自社ブランドで、第三者試験の情報も公開されています
- NOW Foods Creatine Monohydrate Powder(1kg): 同じ価格帯の定番
- Optimum Nutrition Creatine Powder: Creapure原料を選びたい人向け
- カプセルなら NOW Foods Creatine Monohydrate 750mg があります。1日7カプセルで5gになりますが、パウダーより割高です
選ぶときは、原料がCreapureかどうかを見ます。ドイツAlzChem社製の、純度の高いクレアチン一水和物です。成分表示は「クレアチン一水和物(Creatine Monohydrate)」だけで、余計な添加物がないものが無難です。CGN Sport は Creapure 指定ではありません。それでもUSPグレード相当の純度表記があるので、ふだん使いには十分だと判断しました。
僕の実践: 月700円、朝のプロテインに混ぜるだけ
僕(衛藤満一、42歳、株式会社スパイク代表)は、Big 4ダンベルスプリットを続けています。種目はベンチ・スクワット・デッドリフト・ショルダープレスです。プロフィールは About / 運営者プロフィール にまとめました。クレアチン一水和物はパウダーで1日5g、朝のプロテインに混ぜるだけです。ローディングは、毎食5g×4回をタイマーで管理するのが面倒で省きました。
ここからは主観です。
- 飲みはじめて2-3週間で、筋トレのレップ数がわずかに伸びた感じがしました
- 認知の体感は特にありません。雑食でそこそこ寝ているので、もともと足りていたのだと思います
- 体重は最初の1週間で増えて、そのあとは落ち着きました
月700円ほどで、僕が飲んでいるサプリの中でも安いほうです。ロンジェビティを始めるなら、最初に買って後悔しない成分 かなと思っています。
よくある質問
Q. クレアチンは認知症に効きますか?
認知症の治療や予防を確かめたRCTは、2026年4月の時点でまだありません。加齢による認知の低下では、高齢者で記憶の点数が上がったというメタアナリシスがあります。
Q. クレアチンはアルツハイマー病に有効ですか?
患者を対象にした大規模RCTは、まだ見つかっていません。動物や小規模な試験で、神経を守る作用が報告されている段階です。
Q. 高齢者や、脳のために飲むなら何g必要ですか?
研究では5-20g/日が使われ、用量や期間で結果に大きな差は出ていません。運動目的と同じ1日5gを続けるのが現実的かなと思います。
Q. クレアチンは腎臓に悪いですか?
健康な人で腎障害が起きたという根拠はありません。クレアチニンの値は上がりますが、腎機能が落ちている印ではないです。腎臓の病気がある方は、医師に相談してください。
Q. クレアチンでハゲるって本当ですか?
小規模RCTの1本でDHTが上がったという報告はありますが、追試では再現されていません。脱毛を起こすという根拠は、今のところありません。
Q. ローディング(初期大量摂取)は必要ですか?
なくても大丈夫です。3-5g/日を3-4週間続ければ、ローディングと同じくらいまで筋肉が満たされます。20g/日を5-7日続けるやり方は早く満たしたい人向けで、お腹をこわしやすいのが難点です。
Q. 一水和物以外の形(HCl、エチルエステルなど)はどうですか?
研究の量は、一水和物が圧倒的に多いです。吸収や体感で一水和物を上回った質の高いRCTは、見当たりません。値段もいちばん安いので、僕はほかの形を選ぶ理由を見つけられていません。
参考文献
- Kreider RB, et al. (2017). International Society of Sports Nutrition position stand: safety and efficacy of creatine supplementation in exercise, sport, and medicine. J Int Soc Sports Nutr. 14:18.
- Avgerinos KI, et al. (2018). Effects of creatine supplementation on cognitive function of healthy individuals: A systematic review of randomized controlled trials. Exp Gerontol. 108:166-173.
- Rae C, et al. (2003). Oral creatine monohydrate supplementation improves brain performance: a double-blind, placebo-controlled, cross-over trial. Proc Biol Sci. 270(1529):2147-2150.
- McMorris T, et al. (2006). Effect of creatine supplementation and sleep deprivation, with mild exercise, on cognitive and psychomotor performance, mood state, and plasma concentrations of catecholamines and cortisol. Psychopharmacology (Berl). 185(1):93-103.
- McMorris T, et al. (2007). Creatine supplementation and cognitive performance in elderly individuals. Neuropsychol Dev Cogn B Aging Neuropsychol Cogn. 14(5):517-528.
- Prokopidis K, Giannos P, et al. (2023). Effects of creatine supplementation on memory in healthy individuals: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. Nutr Rev. 81(4):416-427.
- Candow DG, et al. (2021). Current Evidence and Possible Future Applications of Creatine Supplementation for Older Adults. Nutrients. 13(3):745.
- Lanhers C, et al. (2015). Creatine Supplementation and Lower Limb Strength Performance: A Systematic Review and Meta-Analyses. Sports Med. 45(9):1285-1294.
- Rawson ES, Volek JS (2003). Effects of creatine supplementation and resistance training on muscle strength and weightlifting performance. J Strength Cond Res. 17(4):822-831.
- Dechent P, et al. (1999). Increase of total creatine in human brain after oral supplementation of creatine-monohydrate. Am J Physiol. 277(3 Pt 2):R698-704.
- Forbes SC, et al. (2022). Effects of Creatine Supplementation on Brain Function and Health. Nutrients. 14(5):921.
- Dolan E, Gualano B, Rawson ES (2019). Beyond muscle: the effects of creatine supplementation on brain creatine, cognitive processing, and traumatic brain injury. Eur J Sport Sci. 19(1):1-14.
- Roschel H, Gualano B, Ostojic SM, Rawson ES (2021). Creatine Supplementation and Brain Health. Nutrients. 13(2):586.
- Smith-Ryan AE, Cabre HE, Eckerson JM, Candow DG (2021). Creatine Supplementation in Women’s Health: A Lifespan Perspective. Nutrients. 13(3):877.
- Benton D, Donohoe R (2011). The influence of creatine supplementation on the cognitive functioning of vegetarians and omnivores. Br J Nutr. 105(7):1100-1105.
- Candow DG, Forbes SC, Roberts MD, et al. (2022). Creatine O’Clock: Does Timing of Ingestion Really Influence Muscle Mass and Performance? Front Sports Act Living. 4:893714.
※サプリメントとの因果関係は不明です。
※個人の感想であり、効果を保証するものではありません。
※当サイトにはアフィリエイトリンクが含まれます。